この映画「MATH 時の落とし子」の製作を決めたのは去年の夏前。
ベネズエラ映画第三弾として、これまでと違う規模の大きなものを撮りたい、という思いがありました。それまで二つ作って、「これくらいならいける」という自信がついたんですね。幸いポスプロに関しては一線級のことが可能で、撮影さえクリアできれば完成できるはずだ、ということでSFに挑むことにしました。
それ以前に「ブラックボード」という恋愛映画の企画もありました。ただこちらはキャストの数やロケ地確保に不安要素があり…今やるならもっと派手なストーリーのものを撮りたい、ということで停止。
僕のサイトまりもんすくえあにも掲載しているんですが、ちょうど『MATH』という企画書を一昨年の末に書いていて、その最後のシーン…噴水のシーンなんですけれど、それとイメージのあう場所が、新しい大学院の近くの施設にあったんですね。あ、これはやるしかない、と(笑)。
かくして、『MATH』の映画化に向けて準備を始めました。ところが今度はストーリーの壁にぶちあたり…。
2004年度版『MATH』は、大人数のエキストラ(高校シーン)が必要になってきて、知り合いの多い姫路ならともかく、奈良では厳しい。ついでに制御室のロケのしようがない…。ブルーバック+フルCGなんて泣ける作業ですから。
そんな中、出会ったのが浅山美由紀さんの作品。現代芸術のオブジェです。これを観てインスパイアされたのが、「観念」と「意識」をテーマにしたストーリー。
主人公を「超能力少女」にすることで、意識の観念的側面を洗い出せないか、と考えました。「超能力少女」自体は、僕の小説「ゆきまりあ」の主人公「りえ」で一度描いたことがあったので、それをベースにまた少し違ったコンプレックスを想定して、より作品と密接なキャラクター像ができあがりました。
僕もこれをきっかけに現代芸術に目覚め^^、映画の演出やテーマと密接する形でフィーチャーできないか、と検討しました。「MATHシステム」もちょうど僕自身生物学科から情報学科に転身したので、もっと現実的な路線で科学的にも文化的にも面白い「MATH」、特にユビキタス環境と結びつけた描写を増やしました。
そうしてできあがったのが、新しいストーリーです。
まだまだ、これから2月半ばまでの間に修正・加筆していき、もっと面白いものに仕上げていきます。特に、あやと順のラブストーリーをボリュームアップしたいですね^^。
【関連する記事】
赤目さんのブログから、水流さんを知りました。
映画制作がんばってください!素敵な作品になりますように!
また遊びに来ます^^今度じっくりと、まりもんすくえあ・映画のストーリーを、拝見させていただきます。
それでは、失礼します。
すいません^^;
『延示』のほうですね。こちら『MATH』も近未来的な演出、という面では似ているところもあるかもしれません。
元々は音楽・小説の人間なんですが、その二つを合わせる形で映画制作を仲間と共に始めました。まだまだ完成には時間を要しますが…ちょくちょくと楽しめるコンテンツも出していきますので、よろしくお願いします!